第十四訓    えいりあんが何で平仮名かって!?いやなんかその方が親しみがわくじゃん? 5

 

 

 

うがァァァァ!!

神楽アア!!

「…あれ?」

は出てすぐ意識を取り戻したが神楽は怪我が酷いせいかまだ意識が定まってない。

 

「銀ちゃん!」

「おー無茶しやがって は休んどけ!」

「う、うん」

先程えいりあんに呑まれた時肩のキズが少しだが悪化した。

が大人しく引くと銀時と星海坊主が核に斬りかかった。

 

いくぜェェェ!!お父さん!

誰がお父さんだァァァァ!!

派手な音を立てて核が散った。

えいりあんの動きも鈍くなる。

 

近藤が松平に射撃を止めるよう叫ぶが彼の頭には娘の事しか無い。

てゆーか、砲撃も今更中止出来ない。

もう、パニくるしかない。

新八はメガネ落として探してるし神楽はまだ意識取り戻せてない。が。

 

「あー酢昆布だ」

「?」

駆け寄った星海坊主を虚ろな目で見ると…髪を、引き千切った。

ぎゃああああああ 何すんのォォォォ!!お父さんの大事な昆布がァァ!!

おいィィ 何食ってんだ!出せェェ!ハゲるぞ!そんなもん食ったらハゲるぞ!

ちょ、銀ちゃん坊主さんに失礼よ!

ハゲるかァ!ちゃんも坊主って何だァ!!

だがこんな事してる場合じゃなかった。

…松っちゃん砲が、放たれたから。

 

「アレ?なんだこの音」

「あれ?」

「「「「あれ?」」」」

ドォン

 

ォォォォォ

 

 

 

 

 

「目標消滅を確認」

 

 

「なっ…なんてこった まさか…あの連中が」

「…さん」

そこに居た全ての者が、呆気にとられて砲弾が放たれた所を見つめた。

死んだ、誰もがそう思ったが。

「長官!射撃地点から微弱な生体反応が!」

「な…」

「なんだと?」

煙が晴れ、だんだんと射撃地点が見えてくる。

近藤と土方は息をのみ、松平は煙草を落とした。

「傘一本であの砲撃を…」

そこには星海坊主が銀時達を守るように立ち塞がっていた。

傘は焼け、かろうじて残っていた髪もチリチリになっている。

 

「ぼっ…坊主さん」

「クク…俺も焼きがまわったようだ」

「いや髪の毛も焼きがまわってるけど」

「他人を護ってくたばるなんざ」

そう言うと、倒れた。

「お…おい!」

坊主さん!

ハゲッ!おいハゲ!

ハッ…じゃない坊主さ…じゃない星海坊主さん!!

ハゲェェ!!右側だけハゲェェェェェ!!

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても噂通りの化け物だったな」

「ん?」

「星海坊主だよ星海坊主…俺ァ 正直えいりあんなんぞより あのオッサンの方がよっぽど恐ろしかったね」

「そーか?」

えいりあんの死骸の山の上に立ち近藤と土方は話していた。

「俺には奴が化け物になんて見えなかったけどな 娘を護ろうとじたばするただの親に見えたよ」

土方は煙草の煙を吐き出した。

「あと…もう一つ」

の事か?」

「ああ…アイツの実力は未だによく分からねェ」

「…まぁ、誰かを護る時にしか本気出せないヤツだからな。俺にも分からんさ」

 

 

 

 

 

「…いだだだだ…はぁ、怒られそう」

「お疲れ様でしたさん」

「ぅおあ総悟!」

パトカーの方へと歩いていたに沖田が声をかける。

下を向いていたは突然の事に驚いた。

「あーあ。結構深いじゃねーですかィ」

そう言ってパトカーに乗る様指で差す。

 

二人で後部座席に乗ると、沖田は隊服のスカーフを取りの傷口を縛る。

「!ちょ、汚れるよ!!」

「いーんですよ。さんの傷が悪化する方がいけねェ」

菌でも入ったらどうするんですかィ、と付け加えて。

「あ、ありがとう」

「どういたしまして」

あ、でもお願いがあるんでさァ、と言って笑う。

「え?」

「怪我直ったら、俺の稽古付き合って下せェ」

「え、いや、いいけど」

はあたしが相手でいいのか?と思ったが沖田が嬉しそうにやったぜィ、と言うのでつられて笑った。

 

その後戻ってきた近藤に心配され、土方に軽く頭を叩かれる。

思ったより怒られずにほっとしただった。

 

 

 

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はい。というわけで神楽救出編終わりです。

ヒロインさんも銀さんも、戦争に参加してますから、フツーの稽古とかじゃ実力は発揮できないんです。多分。

加えてヒロインさんは誰かを護る時でないと本気出せないので、やっぱり実力が測れない。

総悟もその辺は分かってて稽古頼んだんです。 けど総悟が本気出して殺気も出したらヒロインさんも本気出さざるを得ないかもしれませんね。

その辺の事も番外編とか書きたいなと思ってます。

…なんか総悟寄りになりがちですが…一応逆ハーと言うことで                           (070207)