第八訓 祭りって はしゃぎすぎて何か起こすヤツ必ずいるよね 3
ドン
花火が始まり人々もそれに魅入る。
「やっぱり祭りは派手じゃねーと面白くねぇな」
「!」
ドンとひときわ大きい花火が上がった時、高杉は銀時の後ろに迫っていた。
「動くなよ」
銀時が木刀に手をかけるより早く高杉の刃が押し当てられる。
「クク 白夜又ともあろうものが後ろをとられるとはなァ 銀時ィ てめェ弱くなったか!?」
高杉は笑う。
「は綺麗に俺の後ろとってみせたがなァ」
「!!テメーまさかを…」
「ハッ、殺してねェよ」
「っ〜〜!痛ったぁ…」
は高杉に手刀を食らった首を押さえながら起き上がる。
ふと自分の真横に刺さった刀を見た。
「ハァ…あんたこそ」
刀を抜き鞘にしまう。
「何処に峰打ちする気にだったんだか」
持ち場に戻ると丁度真選組と神楽がカラクリ相手に戦っているところだった。
もまざる。
が、土方がいち早くの存在に気づいた。
「テメー何処行ってやがったァァァ!!」
「ごめんなさいぃぃぃぃ!!」
戦いながら怒られ、謝り。
珍しく?素直に謝ったに誰もそれ以上問わなかったが。
後始末も終わり、とりあえず一段落した頃、は銀時のところへ向かった。
「銀ちゃん」
「!おま、無事だったか!?」
「うーん。なんとか?」
外傷は無さそうで銀時は内心ほっとする。
「…銀ちゃん左手、」
「あ、…おぅ」
「おぅ、じゃなくて!」
は銀時の怪我を見付けるとハンカチを取りだして傷口に当てた。
そのままハンカチを裂いて包帯がわりにしていく。
「…サンキュ」
「いーえ。新八くんは?」
「神楽探しに行った」
「そっか…」
黙るの頭にポン、と手を乗せて。
「銀ちゃん…?」
「…高杉に、何か言われたか?」
一瞬の動きが止まったような気がした。
「お前は俺を殺せない。覚えとけ、」
「…なんにも、ないよ」
言うと銀時に抱きついた。
「え?ちょ、サン?」
「ちょっとだけ。待って」
翌朝、平賀源外の指名手配書を見つめる高杉の姿があった。
「どうやら失敗したよーだな」
「! 思わぬ邪魔が入ってな」
高杉の隣に桂が立った。
銀時に負けた。にも後ろをとられた。
正直がつきつけたのが刃だろうが峰だろうが、避ける暇は無かった。
「……牙なんぞとうに失くしたと思っていたが とんだ誤算だったぜ」
「何かを護るためなら人は誰でも牙をむこうというもの 護るものも何もないお前はただの獣だ…高杉」
「獣でけっこう 俺は護るものなんぞないし 必要もない」
高杉が足を踏み出した。
「すべて壊すだけさ 獣の呻きが止むまでな」
「…お前には殺せんさ 高杉」
桂もそう言うと歩き出した。
空は雲一つ無い快晴だった。
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というわけで・・・省略しまくってますが(汗)
結局高杉もさんは殺せない、という話が書きたかったんです。
あとちょこっと銀さんと絡ませたかったんです。コレ一応銀さん寄りなので。笑 (070207)