第八訓    祭りって はしゃぎすぎて何か起こすヤツ必ずいるよね 1

 

 

 

チャラン、と音をたてて桂の前にある空き缶に銭が入った。

「!貴様、」

銭を投げ入れた女はそのまま桂の隣に立ち川を眺める。

桂は少しだけ視線を上へと移した。

!!

「久しぶり、ヅラ」

お互い目を合わさず話す。

何故なら、今日は隊服を着ているから。

「そろそろ挨拶しようと思って」

「…そうか」

銀時に会ったのか、と桂は思った。

だから自分にも会いに来たのだと思う。

ならば、伝えておかなければ。

「…ごめんね」

「いや、が選んだ道なら俺は何も言わないさ」

桂も銀時と同じ事を言った。

その言葉を聞いては少し安心する。

 

「…

「ん?」

「…江戸にアイツが来てる。気を付けろ」

「!…ありがと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいか 祭りの当日は真選組総出で将軍の護衛につくことになる」

近藤の代わりに土方が説明する。

「将軍にかすり傷一つでもつこうものなら俺達全員の首が飛ぶぜ! そのへん心してかかれ」

今回は内容が内容のためか、皆真剣に聞いている。

「間違いなく譲夷派の浪士どもも動く とにかくキナくせー野郎を見つけたら迷わずブった斬れ 俺が責任をとる」

マジですかィ土方さん…俺ァどーにも鼻が利かねーんで侍見つけたらかたっぱしから叩き斬りますァ 頼みますぜ

あたしも

オーイ みんなさっき言ったことはナシの方向で

本当に沖田とならやりかねない。

「それからコイツはまだ未確認の情報なんだが 江戸にとんでもねェ野郎が来てるって情報があんだ」

「とんでもねー奴?一体誰でェ 桂の野郎は最近おとなしくしてるし」

「…」

は黙っていた。

「以前料亭で会談をしていた幕吏十数人が皆殺しにされた事件があったろう あらぁ奴の仕業よ」

何人かの隊士がごくりと息を飲んだ。

譲位浪士の中でも 最も過激で最も危険な男… 高杉晋助のな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ おじちゃんだ」

長谷川が仕事をしているところに焼きとうもろこしを持った神楽とりんご飴を持った新八が現れる。

で、射的をすることになったのだが…

 

パン

よこせよグラサン

神楽の打った弾がグラサンに当たった。いや、当てた。

「え?ちょっ違っ…狙うのはあっち…」

目の下から血を流しつつ説明するが、

パン

「!!」

腕時計ゲーッツ

そこに今度はイカ焼きをかじりながら沖田が現れた。

 

そのまま何故か長谷川を的にして争う二人を新八がぼーぜんと眺めている。

「あ、新八くん!」

「え?さん?」

新八が振り返るとそこにはわた飴を手にしたが。

「…いーんですか?アレ」言って沖田を指差すが「いーのいーの」と言って流す

「それより…!!

「…さん?」

急に目付きが変わった

新八が声をかける。

(…居た!?)

「えっ?ちょ、」

は食べかけのわた飴を新八に押し付けると走り出す。

さっ!」

「ごめんそれあげるから!」

あっという間にの姿は見えなくなった。

 

「あ、あげるって…」

新八は渡されたわた飴を見て、少し顔を赤くして呟いた。

 

 

 

 

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てなわけでやっとヅラと接触できました。次はあの人です。

あ、新八が顔赤くしたのは、もらったわた飴食べると間接キスになっちゃうからです 笑     (070207)