コツン、コツン、と足音が響く。

 

そしてそれはある牢の前で止まった。

 

…骸?久しぶりね」

 

牢の中からは声をかけた。

 

「おや?よく僕だと分かりましたね」

 

お久しぶりです、。そう言って骸はにこりと笑った。

 

「ああ、あれよ。影が床に写ったから。パイナッポー型のね」

 

クスとが笑えばクフフと骸も笑う。

 

「酷いですね。せっかく会えたと言うのに」

 

その声と共に牢の扉が開く。

 

「あらごめんなさい。来てくれてありがとう」

 

はそう言ったもののその場から動こうとしなかった。

(扉は、開いているというのに)

 

…?どうしたんですか?」

 

それを不思議に思った骸が声をかける。それでも彼女は動かない。それどころか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、骸。あたしを側に置いてくれる理由は何?やっぱチカラとカラダ?」

 

などと言い出した。

 

…どうしたんですか、あなたらしくないですね。」

 

…(じゃぁあたしらしいってどんなだろう)」

 

自身も何故ここから出ないのか、そんな事を骸に聞いたのか分からなかった。

 

(だこういうときは心より躰の方が正直なのだ)

 

骸だってわざわざ危険を犯して何処に居るかも分からないの処へ来たのだから、

 

少なくとも自分は必要とされているハズなのだけれど

 

 

 

 

 

 

…好きだからですよ

 

 

 

…え?」

 

狭い牢の中に骸の言葉が響いた。

 

「たとえあなたの能力が無くなったとしても、一緒に居ますよ?僕はが好きなのではなくが好きなのですから」

 

そう言って思い切りを抱き締めた。

 

愛してる、それだけでは理由になりませんか

 

 

ああそっか。あたしはきっとその言葉が聞きたかったんだ。

 

ちゃんと骸は、あたしを好きでいてくれたんだ。

 

「…っあり、…がとっ」

 

…泣かないでください」

 

 

何を不安になっていたんだろう。この人はこんなにも自分の事を愛してくれているというのに。

 

 

何を不安になってるんですか。こんなに僕の心をつかんで離さないくせに。

 

ちゅっという音と共にに骸はキスをして

 

 

「さ、行きましょうか

 

とにこりと笑って言った。ここに来た時と同じように。

 

「うん!犬ちゃんと柿ピも探さないとね!」

 

骸が笑えばも笑う。いつも通りに。

 

「そうですね」

 

また、皆で笑おう。これからもずーっと。そこがきっと一番幸せな「居場所」だから。

 

 

 

ragione 

 

あたしは一生あなたに付いてくよ!だって愛してるから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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初骸です。。ぅわぁダメ文… リク&相リンお礼として月乃に捧げます!!(060429 )