「…早く退いてくれる?」
「…!ごっ、ごめんなさい!あと助けてくれてありがとうございま「別に助けた訳じゃないよ避けきれなかっただけだ」
「…(嘘だ!)」
あなた様程のお方が避けられない訳ないじゃない!いやそれでも彼のおかげであたしは廊下と激突しなくてすんだ訳でファーストキスが埃まみれの廊下でなくてすんだ訳だからそりゃもう感謝している訳ですが…そのさ、助けてもらっておいて何だけどさ、やっぱ怖いんだよこっち睨んでるよ不機嫌だよ今この人!た、助けてください!誰か!もしくはあたしにほんのヒトカケラ勇気をください神様仏様お母様!(…・やっぱヒトカケラじゃ無理だー!!)
「え、あ、ホントすみません」
「上からいきなり叫び声と共に人が落ちてきたら避けられるわけないでしょ…それとも何?君は僕が君みたいな鈍い女の子が怪我するところを黙って見ている程極悪非道だと思ってるわけ?」
「!めっ滅相もございません!助けてくれてありが「だから別に助けたわけじゃないって言ってるだろ」
…む、矛盾してますよ雲雀くん?!とゆーかさりげなく馬鹿にされた…よね?とゆーか以外と怖くないかもしれない優しいかもしれない。とりあえず立ち上がってスカートについた埃を払う。続いて雲雀くんも立ち上がるとあたしを見て「怪我無いの」と聞いてきた!やっぱ優しいかもしれないようわぁちょっと嬉しいなぁやっぱ人は見掛けによら「聞いてるの?」…ないことはなくやっぱりイメージ通りかもしれません。
「あ!へいきです大丈夫」
「そう…くちびる、切れてるよ」
えぇぇぇ?!いや今あたしが叫んだのは(ココロの中で…!)雲雀くんにくちびるきれてるって言われた事、でもなくて、多分くちびるきれたのは乾燥してたからであって階段から落ちた怪我では無いと思う事、でもなくて、かれの、くちびるが、あたしの、くちびるに、ぴったりくっついた、こ、とだ。くちびるが離れたと思ったらスーっとメンタムの匂いがした。あ、これひばりくんのりっぷ、かな。今起こったことが信じられなくてぼーっとしていたら雲雀くんが「女の子なんだからちゃんとリップ塗らなきゃだめだよ」って言った。…え?そういう問題ですか?!
「えっ、えぇひ、ひばひばひ、?、ひばり、く…」
「あ、ほらチャイム鳴ったよさん」
…?あれ?あれあれ?
なんて言ったって彼はあの学校最強の、いや並盛最強…最恐の風紀委員長だしそれに比べてあたしはごく普通の、自分で言うのも何だけど地味な子で特に目立ってもないから(学校一とろい…かもしれないけれど)彼もきっとあたしの名前なんか知りもしなくてこのまま会話することもなく卒業するものだと思っていたのに。
「な、名前…」
「知ってるよ。学校一鈍くて、でもいつも一生懸命なさん」
たった一言で未来は変わる気がする
(のファーストキスは雲雀恭弥くんになってしまいました神様仏様お母様!)
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人生だもの!色々あるわよ! というお話。(え)
日本語が書けるようになりたいです。。 (061219)