拍手お礼六代目 秋のDOLLSSS 全5話 「秋といえば・・・」 (2007.10.30〜2008.2.10)
☆トップバッター 御子柴笑太☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「何だと思う?」
「…スポーツの秋?」
「ですよね」
「まぁ一番最初に浮かんだのがソレだったって理由だけどな」
「そっか」
そう言いながら、二人とも標準を合わせ、引金を引く。
ダン、ダン、と景気の良い音がした。
「…で、総隊長にとってスポーツって射的?」
「…お前にとってもそーだろ」
「うーん」
弾を足して打ち続ける。もちろん基礎的な体力作りとかしてるけど。トレーニングとか…。
「てか何でいきなりそんな質問してくんだよ?」
「…何かさぁ、最近秋らしくないじゃん!冬並に寒いって日が多いし、そうかと思うと暑い日もあるし」
だから秋って何かなと思って、聞いてみました!と、満足したのか銃を置くと御子柴に向き直りにこ、と笑う。
「笑ちゃんまだ撃つ?」
「…あぁ」
「じゃ、また後で!」
そう言って射撃室を出ていく彼女の後ろ姿が見えなくなってから、御子柴も銃を置いた。
「やべ…思わず言いそうになったし…」
そんなん言えるの上條くらいだろ、と呟くと溜め息をついた。
…あれ?もしかしてアイツ上條にも聞きにいくんじゃねぇ?
清寿は…多分大丈夫だな。
………大丈夫か?
→2
☆セカンドー! 式部清寿☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「で、私は食欲の秋だと思うわけ!」
「うん、いいんじゃない?」
食堂にて、式部と共にランチを。
そんなテンションの高い彼女の手には、「秋のグルメ!!全国有名店スイーツ食べまくり」という本が。
「良かったぁ!清寿が一緒に行ってくれて」
これ絶対行きたかったんだよね、と嬉しそうに笑う。
「だって笑ちゃん甘いもの好きじゃなさそうだし、」
「うん」
「羽沙希くんは…興味無さそうだし」
「…そうだね」
「璃宮は…こんな安い店嫌だって言いそうだし」
「…彼にとって安いだけだけどね」
「…まぁね」
食後のアイスティーを飲み終わると、「それに…」と続ける。
「蘭美とか最近ダイエットしてんの!!あれ以上痩せてどーすんだろ…」
机に突っ伏して口を尖らす彼女に式部も笑う。
「あ!でも清寿と行けて嬉しいんだよ?」
「ふふ、ありがとう。僕も嬉しいよ」
「えへへ。…あ!私もう行かなきゃ!」
また連絡するね!と言うと自分の食器を持ち、席を立った。
「…思わず言いそうになっちゃったな…」
はぁ、と溜め息をついて。
(スイーツより、君の方が美味しそうだよねって)
→3
☆サード! 藤堂羽沙希☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「…重、」
呟いて、器用に足で書庫の扉を開く。
これも仕事の内。
書類を机の上に置くと、本棚を1つ挟んだ向こう側に人影があるのに気付いた。
「…?あ、」
本を持ったまま机に突っ伏すのは、
「羽沙希くん…」
今日午後から非番じゃなかったっけ?と思いながら読みかけの本に視線を落とすと。
「…可愛いとこあるじゃない」
それは、最近自分が薦めた本で。
『秋といえば、何だと思うー?』
『…読書ですか?』
『うん、羽沙希くんらしい』
そう言って笑えば言われた本人は首を傾げる。
『普段どんな本読むの?』
『…あまり本は読みません』
『…そっか』
じゃぁ私のオススメの紹介したげる!と言えば、彼は相変わらずきょとんとしたままはぁ、と頷くだけで。
それでも。
「…ありがとね」
そう呟くと、仕事に取り掛かった。
→4
☆四番ー! 上條璃宮☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「…本当つまらないわね」
「…君って僕にはすごい冷たくない?」
「そんなことないわよ」
確に。でも言い方はともかく(?)別に冷たくしている訳ではない。
何というか…彼とは話しやすいというか、何でもポンポン言えると言うか、あらゆる良い意味で気を使わなくていい。
だから、言い方が少々キツイのはその為で。
まぁ気の許せる友達というか仲間というか。
「大体僕が最後だからいけないんじゃないの?」
どーでもいいけど、と付け足して溜め息をつく。
そう、先程の3人にした質問を問うてみれば、スポーツ、食欲、読書の秋と。
「他に無いでしょ?」
「…」
「あ、」
「何?」
何か思い付いた様なので聞き返すと。
「君的に食欲なんでしょ?」
「?うん一応…」
「じゃぁ食べても太らない様に、僕と夜の運動しない?」
「…………!!最低ー!!」
「酷いなぁ。君、結構好みなんだよね」
「え、遠慮「しなくていいよ?」
定時になり帰宅者のおかげで人もまばらになり始めた廊下に、叫び声が響いた。
→5
☆ファイナル! …我等が特刑総隊長!!☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「…で、逃げてきた訳だ?」
「そ、そう」
御子柴にすれば帰宅しようとしたところにいきなり肩で息をしながら助手席に駆け込まれては…うんもう驚くしか無い。
自分を頼ってくれたのは嬉しいが同時に警戒されていないというのも中々傷付くもので。
「…俺なら安心だって?」
とりあえず車を出して、横にいる彼女に問う。
「…あー、安心っていうか、」
「…もし、」
「?」
「俺が上條みたいな事言ったらどーするんだよ」
「え?」
目を丸くするところを見ると、やはり自分はそういう対象ではないと言われている様で。
けど、
「…いや、うん笑ちゃんならいいかなーなんて」
「…は?」
「!?ちょ、前見て前ー!!」
視線をずらしたスキに変わった赤信号の手前で急停止。
「ちょ、危なっ!!」
「ってかお前…」
「い、一回しか言わないから!」
「いやいや運転に集中出来ないから言えって」
「いやいやじゃぁこの手は何ですかマジ前見てー!!」
とりあえず、お似合いなんじゃないでしょうか
(秋といえば…?/恋愛っていうのもありでしょう!)
…………END…………
とうい訳で、お読みくださりありがとうございました!
たまには(?)続き物で!笑
馬鹿っぽい話ですが、結構楽しかったです笑
オチはアンケでも人気だった御子柴ですv
読んで下さった方多くてうれしかったですv
ありがとうございましたー!!