「はぁ…どーしよ…」

 

皆さんこんにちは、真選組の紅一点です!(え)しょっぱなから溜め息ついてすんません。ホント。(ついでに調子のってすんません。あっ石投げないで!)突然ですが今あたしの前には山のような書類が積まれています。が!!これらはさっき頑張って終わらせたモノ達なので、仕事に対してヘコんでる訳では無いのです。じゃぁ何かって?…銀ちゃんの誕生日に、何をあげたらいいのか。ズバリこれです。ハイ。だって銀ちゃんって言ったら甘いものだから手作りケーキ?とか思うんだけどぶっちゃけケーキ作りとか本人の方が上手いし美味しいし(っていうか糖尿の階段また一段登らせてどうすんのとかちょっと思うし)慣れてないあたしなんかが作ってもなあ…とか考えちゃって。いっそ何が欲しいか聞いてみようかなとも思ったんだけど、…いや別に自惚れとかじゃなくてね?違うからね!…その、聞いたら聞いたで「」って言われたりしたらっていうか言われそうな気がするんです。いや銀ちゃんのこと好きだしそーゆーことシた事有るけど、やっぱちゃんとしたものをあげたいのです。



「本当どーしよー」



かれこれ一週間くらい考えてるんですが、一向に答えは出ません。というか、当日(…って言うか銀ちゃんの誕生日もう明日なんですけど)もバッチリ仕事入ってて会えるかどうかも分からないんです。だから少しでもチャンスを作ろうと仕事は終わらせてみたものの…どーしよう。銀ちゃんと付き合ってることは皆には言ってないので(総悟は気付いてるかもしれないけど)急に10日にお休み下さいって言えば理由も言わなければならないから、もう本当どうしようもないのです。

 

机に突っ伏していると突然スパーン!と戸が開いて土方さんが入ってきました。女の子の部屋にノックもしないで入るなんて…あたしが着替えてたりしたらどうするんですか。あ、別に見たくないですか。



「…テメー声に出てんぞ」

マジでか。

「あれ?何か幻覚が…土方さんの手に山のような書類が見える…」

「安心しろ、幻覚じゃねぇから」

「…え?」

「コレ追加」

「…うそォォォォ!」

どうせ明日も仕事だからいいだろとかほざいて土方さんは去っていきました。

死ね土方ァァァァ!

 

 

 

 

 

 

 


 

 

「…あれ?」



ぼーとした頭で考える。あたし何してた?仕事しながら溜め息をつきを繰り返して時計が夜の8時を知らせたところまでは覚えているけどその後の記憶がまったく無い。…つまり、寝てた?


「…っ今何時!?」



慌てて時計を見ると11時半ちょいすぎで。どーしよ!ヤバイ!今からやったってこの仕事は明日が終わるごろに片付くか?ってくらいあるし(何言ってんのか分かんなくなってきた!)と、とにかく仕事を片付けてから銀ちゃんに会うのは無理!っていうか明日になったら絶対抜け出せなくなる。



「…」



抜け出すなら、今。今しかない。皆まだ寝てないかもしれないけど…大丈夫。あたしの部屋は屯所の門と真反対だから壁を越えれば気付かれないハズ。迷ってる暇は無い。そう思った時にはもうあたしは部屋を飛び出していた。

 

 

 

 

(っていうか銀ちゃん起きてるかな!?)

夜道を走って走って万事屋が見えてきた頃になって不安になってきた。というか会ってどうするんだろうとか、神楽ちゃんとか居るかなとか結局プレゼント無いなとか考えたんだけど脳に行く酸素がもったいなくて止めた。本音言っちゃうと、あたしが銀ちゃんに会いたいだけなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

(つ、着いた!けど)



ちょうど午前零時をケータイのアラームが告げたから階段を音を立てないように駆け上がり玄関の前でインターホンを押していいのか迷った時―



「っえ!?」

「……?」

「な、なんで」



いきなり戸が開いたかと思ったら銀ちゃんが立っていてびっくりした。ホントにびっくりした。



「や、何かの気配したから…どした?」



そう言って頭をいつもみたいにくしゃ、って撫でてくれて嬉しくってちょと切なくなって、走ってきたから息切れてるし髪もボサボサだったけど、ぎゅ、って銀ちゃんに抱きついた。



「えェ!?ちょっ「銀ちゃん、お誕生日おめでとう」



慌てる銀ちゃんの言葉を遮っていっきに言ってから見上げたら目が合ったから珍しくあたしからキスしてみた。…してみたんだけどやっぱり恥ずかしくなってまた下を向いて思いっきり抱きついた。



「ぷ、プレゼントはまだ無いんだけど」



そう言ったらさっきより強くだきしめかえされた。



「…サンキュ」



顔は見れなかったけど声からしてきっと照れてるんだなって思ったよ。



「一番初めにに言ってもらえてすっげー嬉しいわ、ホント」



いつもより低い声が耳元で聞こえてドキドキしちゃってくっついてるから心臓の音聞こえちゃうかも恥ずかしいなって思ったけど、どーでもよくなった。

 

「つかプレゼントならもらったし」

「え?」


再び顔をあげると銀ちゃんの顔が目の前にあって、だけど驚く前にキスされてた。



からしてくれるなんてめったにねーしな」



え?プレゼントがキス?



「だ、駄目だよ!あんなのプレゼントにならない!」

「…じゃぁ、このままくれよ」



結局こうなりますか。本当申し訳ないなぁ。あたしはいつもたくさんたくさん貰ってるのに。元気とか、勇気とか、あ、愛とかさ。

「…そ、そんなんでいいの?」

「何言ってんの、愛は金で変えねーだろ」



プライスレスだから、って言って笑った顔が月の光に照らされてすごくかっこよくてきれいだった。



「ちゃーんと朝屯所まで送るからよ」

「う、うん。って神楽ちゃんは?」

「大丈夫、新八ん家」



きっと皆で銀ちゃん祝うんだろーなぁ。なんだかんだ言って愛されてるからね。

 

 

 

 



 

「あ、でもせっかくだから」

「ん?」

「ちょっとご奉仕してくれたりしたら嬉しいかなーなんつって」

「…努力します」

 

ごめんねぷれぜんとはよういできなかったけど、あたしのあいをぜんしんぜんれいでおくります!

 




 

 

 

 

 

 

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銀ちゃん誕生日夢です!…タイトルは…すみません。

ネーミングセンス無いですね…しかも9日にupしたかったのに…(061010)