「どうしよう…特刑だわ」

「部隊番号は?」

「…分からない」

「…まぁ皆殺せばいいだけだ」

 

「…!」

「どうした?」

「…いいえ、…でも少し面白くなりそうだわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廃ビルは見た目の分中も広い。

三人は別れ各々気配を消しながら走った。

思ったより構造が複雑で手間がかかる。

流石の諜報課も今回は大まかな情報しか入手出来ず、自分達の足で調べるしかなかった。

 

 

 

 

 

橋永は進んできた道の正面に埃があまり溜っていないドアを見つけ、近付いた。

耳をドアに当てる。人の気配がしないのを確認し、一気にドアを開けると―

 

「!!…これは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方は最初に入った部屋に隠し扉を見つけ、更に奥へと進んでいた。

間違いない、まだこのビルに死刑囚達は潜んでる。

そう、確信して。

 

通ってきた部屋には僅かだが生活感があったし、水回り等はある程度掃除もしてあった。

この複雑すぎる構造のビルも、"何者"かが彼等に与えた物なのだろうか。

 

「…」

腰からコルトガバメントを取り、安全装置を解除する。

そしてその部屋の本棚の陰に銃口を向けた。

姿は見えなくても、薄暗い照明よって女の形をした影が床に写っている。

 

 

「死刑囚1956号、土井貴美子ね?ゆっくりとこちらを向きなさい」

 

 

 

 

 

 

「あら随分早いじゃない…ねぇ」

本棚の端からパンプスを履いた足が見えた。

そのまま女は言われた通りゆっくりとこちらを向く。

 

 

「第五部隊の、さん?」

「っ!!」

 

の瞳が、見開かれた。

 

 

 

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間空きすぎました…(一ヶ月くらい?)

何か短いですが他に切れるトコが無かったので… 汗        (070227)