「ああ、気を付けて行ってこいよ」
「うん。多分1ヶ月もかからないわ」
次の日、あるファミリーのボスの依頼でアジアに任務へと旅立つを見送りに、俺は空港まで来た。
…まだ俺のトコには来れなくても、暇な時は会いに来てくれると約束してくれたし、俺も会いに行くつもりだ。
「じゃあね!元気で!」
そう言って笑って、ゲートへと歩き出したに声をかける。
「!」
「!」
俺が投げた箱は綺麗な弧を描いての手の中へと収まる。
「お守り!肌身離さず持ってろよ!」
「…ありがと!」
じゃぁ…と言っても何か小さな物を俺へと投げる。
「っと!」
キャッチした手をひろげてみるとさっきまでがしていたシンプルなシルバーピアスで。
「ディーノこそ!肌身離さず付けてろよっ!」
そう叫んでウインクしてきた。
「…ああ!」
飛行機に乗り込んで席を探す。
”Dー32”
ディーノのDだとか思っちゃうあたしは相当重症だと思う。
「あ、そうだ」
席に着いて箱を開けてみた。
「…わぁ」
高級そうな箱の中のクッションに埋まっていたのは。
「紫の、蝶のネックレス…」
取り出してみると、光に当たってキラキラと七色に輝いた。
「行っちまったな」
「ああ」
飛んでいく飛行機を見送りながらに貰ったピアスを着ける。
「良かったのか?ボス」
「なーに言ってんだ?二度と会えねえわけじゃねーんだから。それに…」
「あ?」
「"蝶"ってのは、自由に飛ぶモンだろ?」
****
「…夢、か?」
懐かしい昔の夢を見た。
「今は…隣に居るんだよな」
相変わらずフリーやってるけど、ココで寝泊まりしている。呟きながら、俺の隣で寝ているの髪を撫でた。
「もう何処にも行くなよ」
っても無理なんだけどな。
「…誰が?」
ふいに声が聞こえて慌てて手を退かす。
「っ悪ぃ、起こしたか?」
「んーん。大丈夫」
って言うか今までの聞かれてた、のか?(恥ずかし…)
スッとの手が延びてきてトン…と俺の心臓ら辺に触れる。
「だいじょーぶ、どんな遠くに行っても、あたしの心はディーノのココにあるから」
「…っ!」
思わずぎゅ、とを抱き締めた。
「お前、可愛すぎ」
「本当の事を言っただけよ」
「やっぱ大好きだぜ」
「…大好き?何か間違えてない?」
クス、とが笑ったのが分かる。
顔が赤くなってる事も分かる。
「っく!悪ぃ悪ぃ」
「!笑うトコ!?」
「…、愛してる」
紫の蝶
愛してる愛してるすごく愛しいよ
くるくる変わる表情とかたまに見せる子供みたいな表情とか抱き締めてくれるトコとか抱き締めかえしてくれるトコとか。
一緒に居て安心できる一緒に居て暖かくなる、
そんな君がとてつもなく
END
完結です!やっとです。。何か無駄に連載期間長かった(汗)
ではでは、ここまで読んで下さってありがとうございました!(060708)