一番最初に見た物は眩しすぎるシャンデリアと白い天井だった。あら?あたしどうしたんだっけ?ああ、そうだわ。あのあとディーノが運んで(しかもお姫様だっこで!恥ずかしい!)くれてる途中で意識が飛んだんだ。多分貧血で。起き上がって辺りを見ると豪華すぎる部屋の真ん中に有る、これもまた豪華で大きすぎるベッドに居た事が分かった。(さすがキャバのボスね。良い所泊まってるわ)そして右膝も丁寧に手当てしてある事に気付く。(痛みが引いてる…薬も?)しばらくぼーっとしていたら静かに扉が開いて

「お、起きたのか」

という声と共にディーノが入ってきた。「あ…」りがとう。とあたしが言う前にコトッと何かをベットの側にあるテーブルに置かれた。

「とりあえずメシ食っとこうぜ?」

見ればそれは美味しそうなブルスケッタであたしは今度こそお礼を言って色鮮やかな緑のお皿に手を伸ばした。

 



彼の顔を見ていて分かった。この人目がとてもキレイなんだ。何人人を殺してもきっと曇ることは無いだろう。(だって今まで誰かの腕の中で気を失ったことなど無かったあたしがここまで安心出来るんだもの)でも多分それだけじゃないわ。この人が笑えば嬉しいし一緒に居ると楽しいし安心するの。もっと笑ってほしくて側にいてほしくて。もしかしたら(いや確実に?)あたしはディーノが好きなんじゃないかとかさえ思う。出会ったばかりなのにね?この気持は変かしら。

 

 

 

 

 

「元気そうで良かった」

ふいにポツリとそう呟いてしまったら俺が作ったブルスケッタを食べていた(それはもう上品に!)がえ?というような顔でこっちを見た。(…可愛い…)

「いきなり気失うから焦ったんだぜ?」

ホントに焦ったんだ。あの後抱えて運んでいたらいきなり会話の途中でフッと目を閉じてしまったから。(眠り姫のような寝顔で)そんな事ありえねぇけど一瞬しんでしまったかと思ったくらいで。そしたらはびっくりしたようで目を見開いたけど次の瞬間にはすごくきれいに笑って(何だか様々なひかりがに当たってキラキラしてる、そんな感じ)

「心配してくれてありがとう」

と言った。ああそうかこいつの瞳すごく澄んでいるんだ。(まるで、人を殺した事なんて無いみたいに)今まで色々なおんなのひとを見てきたけれどこんなにココロからきれいでうつくしいと思ったのはが初めてだと思う。ふとの顔を見たら目にうっすら涙を浮かべていて

「どっ、どうかしたか!?」

と慌てて椅子から立ったらテーブルにぶつかって乗っていたコップとか皿とかが音を起てて床に落ちた。(やば…良かった割れてねぇ!!)幸い食器は割れなかったけどちょっと恥ずかしくて、そしたらがクスクス笑ったから俺も笑ってしまった。一通り笑い終えたらがちょっと真剣に、でも笑顔で見つめてきて

「久しぶりに人に優しくして貰ったから、嬉しくて涙出てきちゃった」

と言うからそんながなんだかとてつもなく愛しく思えてきて気付いたらそのくるくる表情の変わるの強いけどか弱いような手を取って桜色のくちびるに口付けていた。(まだ出会って1日だってたっていないのにこんなに愛しいんだ。変か?)だけど好きだと言ったらお前はどんな顔して何て言うかな。笑うかな。笑いとばすだろうか。いきなりだしお互いの事もまだよく知らない。軽い男だと思われているかもしれない。…だけど嫌なら抵抗しろよ。(しないって事は…)期待を持たせるだけなら拒絶してくれていいから。(その前に俺が止まらないのだけど)なのには抵抗するどころか俺のシャツをぎゅっと握ってきて。もっと止まれなくなって何度も何度も角度を変えて、舌を差し入れて、長く長く口付けた。

「…すきだ」

キスの間に無意識に呟いたことばも恥ずかしくてが何かを言う前にまた口を塞いだ。そろそろ苦しくなったのかが俺の肩を叩いたので名残惜しそうに舌を抜き取ったらつ…と銀の糸がふたりを繋いで、切れた。肩で息をするを見て更に感情が高ぶっていくのが分かった。もっともっとの全てがただほしくて。けど、もしここでが拒んだなら止めようと思った、のに。スル…との腕が俺の首に巻き付いてきて

「あたしも…すき」

なんて言うから驚いたけど嬉しくて笑って(情けない笑い方だったと思うけど)もう一度軽く口付けてふたりでベットに倒れ込んだ。

 

 

 

緑の器

ひとめぼれって信じるか?(けどこの感情はひとめぼれとかそういう言葉では表せないと思うんだ)

 

 

 

 

 

 

NEXT

次は…裏にはしないつもりです。。微裏ぐらいかな…(060611)